みずぼうそうのお話

皮膚のお話

板橋区医師会

日本皮膚科学会

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みずぼうそうの話

みずぼうそう

みずぼうそう(水痘)は、水痘帯状疱疹ウィルスの初感染後、潜伏期である約2週間の経過を経てから発症します。はじめに微熱や不機嫌などの症状が出現しますが、見落とされやすく、その後全身に発疹が出てきます。はじめは2~3mm程度の大きさのやや盛り上がった、虫刺されのようなかゆみを伴った赤い発疹としてみられ、それがすぐに小さな水ぶくれ(小水疱)になります。この小水疱は、集まって一つに大きくなることはなく、一つ一つが独立しており、しっかりと張りつまった状態で周囲は赤みでおおわれているのが特徴です。しばらくすると小水疱の透明だった内容物が黄色っぽくなったり(膿疱化)、小水疱の表面がはがれ「びらん」となり、3~4日でかさぶたになりますが、次々と新しい発疹が出現し、最盛期には新旧の種々の段階の発疹が混在した状態になります。発疹は体幹に好発し、頭皮にもみられることが特徴的ですが、手のひらや足の裏に出来ることは稀です。肺炎や神経症状を伴う合併症さえおこさなければ、発症後、一般に1~2週間で治りますが、抗ウィルス剤の使用によって症状を軽く抑えることが出来るようになりました。

一般に成人の水痘は重症となりやすく、最近増加傾向にあります。また、幼少時に一度罹患しても、成人になってから再感染し、再発症することはありますので、記憶に留めておいて下さい。

学校保健法では、出席停止期間は全ての発疹がかさぶたになるまでとされています。

東京都板橋区 高島平平井皮膚科