蚊刺症のお話

皮膚のお話

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蚊刺症の話

蚊刺症

高島平は蚊が多い所です。
蚊に刺されたあと2度痒くなることを御存知ですか。1度目は刺された直後で、刺された所を中心として蕁麻疹のように柔らかく膨らんできます。これは1~2時間で速やかに軽快します。市販の止痒外用剤がよく効きます。しかし刺された部位が1~2日たつと急にまた痒くなります。この時刺された部位がやや硬い小さな「シコリ」のようになり、赤く盛り上がってきます。痒みは激しく、さらに掻くことにより、赤味は増強し皮膚も硬く膨れてきます。

これらの反応は蚊の「唾液」によるアレルギー反応と考えられています。この「唾液」には、蚊が血を吸う時に血が固まることを防ぐ物質などが含まれています。蚊に刺された直後の蕁麻疹のような発疹は、アレルギー反応の中でも即時型反応と呼ばれるもので、免疫機能が十分に発達していない乳幼児では、しばしばみられないことがあります。親御さんが気が付くのは、2度目の遅延型反応と呼ばれる、刺されて1~2日後の激しい症状が出現してきた時で、これも蚊に刺されたものと理解されない方が多くいらっしゃいます。この遅延型反応は痒みも激しく、しっかり対処しないと掻きこわしが進み、さらに硬い「シコリ」になったり、細菌の感染が加わり「トビヒ」になったりします。

たかが虫刺されと安易に考えずに、皮膚科専門医を受診されることをおすすめいたします。

東京都板橋区 高島平平井皮膚科